雑学界の権威・平林純の考える科学

 富士通研究所が、スマートフォンカメラなどで顔を撮影することで脈拍を測定できるという技術を発表していました。 この技術は、顔色の変化(顔表面の血流を反映した赤色・緑色方向の色変化)から、脈拍数を算出するという仕組みです。 この仕組みを用いた類似技術は以前からあり、たとえば、健康機器メーカのPhilipsがiOS向けに出しているVital Signs Cameraなどは、スマホのカメラで人を撮影すると心拍数や呼吸数がわかる、というものです。たとえば、右に貼り付けたのはVital Signs Cameraの解析画像例で、画面下部を見ると「心拍数”Heart rate”や呼吸数”Breathing rate”」といった文字が見えるかと思います。

 スマホカメラで写した顔画像で脈拍を検出することができるなら、テレビ画面に写っている人たちの顔画像からも、もしかしたら(写っている人の)脈拍を検知することができるかもしれない?と、ふと思いつきました。…そこで、前田敦子がTV画面に向かって話す映像をコンピュータで明るさ・緑/赤方向の色変化・黄青方向の色変化に分解し、顔に相当する部分の緑/赤方向の色変化を抜き出して、折れ線グラフにしてみました。 それが右に貼り付けたグラフ(横軸:時間、縦軸:赤・緑方向の色味)です。

 この折れ線グラフが、前田敦子の脈拍・胸がドキドキ波打つさまを果たして本当に反映している…かどうかはわかりません。 けれど、スマホに限らず、TVやネット動画やありとあらゆるものの高画質化が進む未来には、画面の中にいる人の「脈拍の変化」をリアルタイムに知ることだって、いつか「できる」に違いありません。

 テレビ画面に映るアイドルの「胸のドキドキ」も知ることができて、にこやかにと喋るタレントさんの言葉と脈拍が一致していなくて「あれ?本心と違うことを話しているのかな?」と想像したりすることができる未来が…もう明日にでも来るかもしれません。

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 この後、ノートPC付属のWEBカメラ(Macbook Air のFaceTimeカメラ)で脈拍検出を実際にしてみました(ノートPC付属のWebCamで「脈拍検出」をしてみよう!?