ゲーテと言う名前を聞くと、どんなことを連想するでしょうか?
読書が好きな人であれば、「若きウェルテルの悩み」「ファウスト」といった小説や戯曲を思い出すかもしれません。
今日は『ゲーテが「囲碁の碁石の大きさ」を予言していた?』という話を書いてみようと思います。
囲碁はマス目が描かれた碁盤の上に、白色と黒色の「碁石」を交互に並べ、「どれだけ広い範囲を碁石で囲むことができるか」を競うゲームです。
囲碁で使われる碁石、白石と黒石の大きさは、同じではありません。
白石直径21.9ミリ(7分2厘)、黒石直径22.2ミリ(7 分3厘)で黒石の方が0.3ミリ、また厚さについても白石に比べて黒石は約0.6ミリほど大きく作られています。
日本棋院 碁石解説ページ
直径が白石 21.9mm・黒石 22.2mm ということは、黒石の方が1.4パーセントほど、実は大きいのです。
…それでは、なぜ、囲碁で使われる碁石は、白石より黒石の方が大きいのでしょうか?
ゲーテは(今で言うところの)科学者でもありました。
20年もの年月をかけ、光学に関する歴史や自説を論じた「色彩論 “Zur Farbenlehre”」には、右のような図とともにこのような解説が書かれています。
(右の)白い背景の上に描かれた黒円は、(左の)黒い背景の上に描かれた白円よりも、1/5ほど小さく見える。
ということは、その分だけ黒円を大きくしてやれば、人には黒円と白円が同じ大きさに見える。
つまり、黒い円は白い円よりも大きくしてやらないと「同じ大きさには見えない」とゲーテは書いているわけです。
そう、ゲーテが書いた「黒い円は白い円より大きくしないと、同サイズに見えない」理屈と全く同じ理由にしたがって、囲碁の黒石は白石より大きく作られているのです。
これは同サイズの白石と黒石を並べた場合、白石(膨張色)が大きく見えてしまうため視覚的なバランスと効果を配慮して黒石を若干大きめに作っています。
日本棋院 碁石解説ページ
ゲーテの「最後の言葉」は、あなたもきっと知ってるのではないでしょうか?
もっと光を! “Mehr Licht!”
ゲーテ、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは光を研究し続けた人でもあったのです。
年も明け、新年になりました。 大晦日の夜には「年越し蕎麦(そば)」を食べた人も多かったのではないでしょうか? 細く、長〜く・健康に暮らせることを願い、蕎麦を買ってきて茹でで食べたり、あるいはお父さんやお母さんが蕎麦粉を打って、手作り蕎麦を食べたという人もいるかもしれませんね。
さて、ここで問題です。一般的に「手作業で作ってない蕎麦」を、次の中から選びなさい。
- 手打ち風蕎麦
- 手打ち蕎麦
- 手打ち式蕎麦
・・・「それはもちろん、”手打ち風蕎麦”に決まってる」と答えた人…ブブー!はい、その人、間違いです。
実は、この三択問題、「手作業で作った蕎麦」は「手打ち蕎麦」だけなのです。 つまり、「手作業で作ってない蕎麦」を選びなさいという問題なら、「手打ち風蕎麦」と「手打ち式生そば」のふたつを選ばなければならなかったのです。
…えっ?「どれが手作業で作ったかどうかなんて、一体、どこで決められてるんだ!」ですか? それは、公正取引協議会が決めた「生めん類の表示に関する公正競争規約 特定事項の表示基準第4条(PDF)」の中に、こんな内容が書かれているんです。
製麺の圧延・裁断を「全て手作業」で行うものは「手打ち」と呼び、「”全部”又は一部を機械作業で行う」ものは「手打ち式・手打ち風」と呼ぶ。
「”全部”又は一部を機械作業で行う」となれば、コストを安くするために、「全部を機械作業で行う」のが普通です。 つまり、まずほとんどの場合には、「手打ち式・手打ち風」は手作業でなく全部を機械作業で行うことで作られる蕎麦、であるのです。
「手打ち風」が「手打ち」でない、というのは「”風”=それっぽい」なのだから、「そうかもね」と思えるのではないでしょうか。 しかし、「手打ち式蕎麦」は「手打ち」ではないというのは、ちょっと不思議です。 それは、極端にたとえてしまうなら、「高床式倉庫」が「高床」でない(地下一階にある)みたいなイメージです。 なんだか…ちょっと意外で、とても面白いですね。
「ガリガリ君」は安くて美味しいシャーベットアイスの代表格です。
60円という安さと、美味しいシャキシャキ感で、暑い真夏には品薄がニュースになるほどの大人気アイテムです。
ガリガリ君は「アタリ付き」なので、「アタリ」「ハズレ」にワクワクしながら、ガリガリ君を食べる人も多いかも知れません。
しかし、「なかなかアタリが出てくれない…」という声も聞きます。
あなたも、「一体何本買えばアタリが出るんだろう…」と思ったことがあるのではないでしょうか?
そこで、今回は「ガリガリ君のアタリの確率」を調べてみることにしました。
つまり、ガリガリ君には「何本に一本の割合でアタリが入っているのか」を調べてみることにしたのです。
ガリガリ君を製造・販売している赤城乳業株式会社の公式サイトには、「ガリガリ君の当たりの確率」についてこう書いてあります。
Q. ガリガリ君の当たりの確率は?
A. ガリガリ君の当たりの確率は、景表法という法律に則って、公正に調節致しております。
景表法というのは、正式には「不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)」といって、誇大広告や過剰な景品提供による商品販売を制限することで「本来の商品販売の質の低下を防ごう」という法律です。
この中で、「アタリが出ればもう一本」といったガリガリ君のような懸賞については、アタリの総額は「懸賞に係る売上予定総額の2%」となっています。
つまり「2%ということは、つまり、50本に1本の割合でアタリが入っている」ということになります。
(製造したガリガリ君が全部売れるとしたら、そして、アタリでもらったガリガリ君がさらに当たるということがないのなら)
50本に1本ということになると、夏の季節に毎日買い続けても、2ヶ月に1回ようやくアタリが出る、ということになります。
もしも1週間に1本なら、1年間買い続けてようやく1本アタリが出る、という確率です。
…これでは、なかなかアタリはなかなか出そうにはありません。
しかし、実は、ガリガリ君のアタリは「2%=50本に1本」ではないのです。
ガリガリ君は32本入り箱で卸売りされています。
そして、その32本の内訳は「内容量 113ml × 31本 + 当たり分1本」となっているのです。
…つまり、ガリガリ君のアタリの確率は、本当は「31本に1本=3.2%」、「毎日1本食べ続ければ1月に1回アタリが出る」だったのです。
となると「えっ?ガリガリ君のアタリの確率は景表法の2%上限規定に違反してた!?」「ガリガリ君のアタリは法律上限の2倍近い高確率だった!?」ということになります。
しかし、…それも何だかおかしい話ですから、何か数字の解釈などが違っているのかもしれません。
ちなみに、埼玉県深谷市には赤城乳業 工場直売店もあります。
そこでは、ガリガリ君は32本入り段ボールが600円で売られていたりもするのです(時期によって商品メニューは違います)。
つまり、コンビニでは(税抜き)60円のガリガリ君を1本あたり約19円の大激安価格で手に入れることができる時もあるのです。
ガリガリ君を安くたくさん食べたい人たちは、工場直売店に通い、ガリガリ君「31+1本セット(アタリ分)」箱を手に入れると良いかもしれません。